子育て世帯を応援!『みんなでリスタート!』徳島移住促進支援金について

徳島県では未就学児がいる子育て世帯の移住を促進するために、移住支援金として10万円を支給しています。
移住後、2年間定住すれば定住応援金として更に10万円を支給します。

令和3年3月22日以降に,県外から県内に転入時未就学児とともに転入し、まだ申請していない人は、ぜひこの機会に申請をご検討ください。

詳しくは次の支給要件や添付の交付要綱等をご確認ください。

①移住支援金

<支給要件>

(1)令和3年3月22日以降に,県外から県内に転入時未就学児とともに転入し,生計を一にする者
(2)移住支援金の申請時において,転入後3ヶ月以上1年以内の者
(3)県内に転入後,1年以上継続して県内に居住する者
(4)徳島県移住・創業パッケージ支援事業実施要領第4条第1項に定める移住支援金の給付を受けていない者で,今後も受ける予定のない者
(5)日本国籍を有する者又は日本国籍を有しない者であって,永住者,日本人の配偶者等,永住者の配偶者等,定住者若しくは特別永住者のいずれかの在留資格を有する者
(6)暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第2号に規定する暴力団に関与していない者

<支給金額>

対象1世帯につき、10万円

 

②定住応援金

<支給要件>

(1)原則として移住支援金の交付決定を受けた者
(2)定住応援金の申請時において,県内に転入時未就学児とともに居住し,生計を一にする者
(3)県内に転入後,2年以上3年以内の間,転入時未就学児とともに継続して県内に居住した者
(4)日本国籍を有する者又は日本国籍を有しない者であって,永住者,日本人の配偶者等,永住者の配偶者等,定住者若しくは特別永住者のいずれかの在留資格を有する者
(5)暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第2号に規定する暴力団に関与していない者

<支給金額>

対象1世帯につき、10万円

【交付要綱等】
※詳細については次の要綱等をご確認ください。
※申請される場合は交付申請書、住民票、振込口座の確認できるもの(通帳のコピーなど)を『とくしま移住交流促進センター』へ郵送またはご持参ください。

申請書類は『住んでみんで徳島で!』のサイトからダウンロードできます。https://tokushima-iju.jp/docs/3352.html

 

徳島県地域包括ケアシステム学会 市民講座 YouTubeで配信中!

高齢化著しい日本。「団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度の要介護状態となっても住み易い地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される街づくり」を目指し、設立された徳島県地域包括ケアシステム学会。

この徳島県地域包括ケアシステム学会が主催し、2月19日に開催された令和3年度市民講座に、移住アドバイザーの小林陽子さんが登壇。これからの地域社会と福祉、看護、介護について、移住支援も含め、講演されました。
この様子はYouTubeでも配信されていますので、よかったらぜひご覧ください。

 

移住アドバイザー小林陽子さんに聞く!地方移住の極意2021(後編)

四国の右下移住アドバサーの小林陽子さんに、この一年を振り返って感じる、“移住の今”についてお聞きする『地方移住の極意2021』。後編は定年後の高齢者と若者と、大きく2つの年代にわけて移住の注意点を伺いました。※敬称略

定年後の田舎暮らし 成功の秘訣は “地域と家族になれる”か、どうか。

小林 60歳前後、特に定年前後での移住に関してお話しさせてもらいますね。

やっぱりご高齢の方の移住は、若い方と比べるとハードルが高いと思っていただきたいです。ご家族の元へ移られるのは大丈夫なんですけど、縁もゆかりもない土地に移住をされたいという方は、よっぽど準備をしないと辛いことが起こると思います。「定年後、移住しようかな」と考えている人は想像しながら聞いて欲しいんですが、まず、移住するには住んでいた家を処分したり、色々なものを手放す覚悟が必要です。

移住した1年間はその土地の言葉(方言)、水や気候に慣れる期間。最初の1年は目まぐるしく生活が変わります。1年目は元居た場所の友達や家族が「楽しそう」と遊びに来てくれます。

2年目、3年目、それ以降は本当に仲のいい友達、家族しか遊びに来てくれないんですよね。

そうなったとき、移住してきた場所でどれだけ交友関係を作れているかがポイントです。田舎であればあるほど、“地域が家族”。友人も家族も人間関係のほとんどは、地域のコミュニティがその役目を担うと思ってください。地方へ移住するということは、そのコミュニティへ入っていくわけなので、3年目くらいが地域に溶け込み、ずっと暮らしていけるかどうかの勝負どころと思います。

1年目、2年目は「よそから来た人(移住者)」として許容範囲も大きいと思うんですが、3年目からは「わかってるでしょ?」と、地域の人として見られます。自分から「新しい家族を作る」気持ちで町内会や出役など可能な範囲で参加した方がいいと思います。

――――そういう人間関係が嫌な人は人里離れた山奥で暮らせばいいんでしょうか?

小林 勘違いしている人も多いんですが、今テレビで人気ある『ポツンと一軒家』の影響で、人と接触せずに済むと思っている人がいるんですけど、全くの逆です。田舎は人と接触して生活するから田舎なんです。人との接触を苦手とされる方は田舎への移住をおすすめしません。若い方ももちろんそう。「山奥に住めば人と接触しなくていい」なんて考えは、もってのほか。とんでもない話ということを頭に入れて、家族を増やす、友人を増やすつもりで地方移住を考えて欲しいですね。

それから田舎暮らしをするなら車の運転はもちろん、インターネットも必須。「出来ない、出来ない」は絶対にダメ!今はお金があればインターネットでなんでも買える時代なので、ケガや病気になって動けなくなってもネットで買い物できれば、なんとかなります。

先ほどの話に戻りますが、田舎に住んで「意外と周りに人が多い」と思っても、10年もすればあっという間に『ポツンと一軒家』になれるので、心配しないでください(笑)。『ポツンと一軒家』にすぐなれます。

 

若い人は特に注意。SNSより怖い!?田舎の世間話

 

小林 続いて若者の移住についてお話します。40歳くらいまでの若い移住者が相談にみえると、まず「どちらの生まれ育ちですか?」と聞きます。「田舎育ちなんです」という人がいますが、18歳まで田舎育ち(高校卒業までの地方暮らし)という人は、ほぼ田舎育ちでないと思ってお話します。というのは、田舎の人間関係をご存じない方がほとんどなんですよ。高校までだと地域との関わりをほぼ経験してないんです。地方へ移住されて「田舎出身です」というと、田舎暮らしを理解しているという誤解を与えて、後々トラブルが起きることがあるので、そこには十分注意をして欲しいです。

例えば、都会で飲み会をしてもまわりは全員知らない人ですよね。だけど田舎の居酒屋では、テーブルの横も前後も、店内ぜーんぶ知った人になります。店に入らなくても、店の前に停まっている車や自転車を見て、「あの人飲みに行ってるわ」と周りの人に知られていると思ってください。

他にも美容院、ネイル、マッサージ、喫茶店・・・どんな所でも「誰かが聞いているかも」と思って話をしてください。特に人の悪口や内緒の話はそういった場所で話すことはNGです。相手のことをよく知らず、いろんなことを話するのは、すごい危険です。話をしている人の背景に親戚、交友関係に加え、田舎では絶大な力を持つする“同級生”というというのがあります。田舎では同級生組織の力が作用します。田舎ではSNSなんてたかがしれています。怖いのは世間話(語気を強めて)。

その場その場の会話で伝わるため、誰が言ったとか内容が少し変わっても証拠が残らないんですよね。面白い話はスーパー、道端、どこでもどこからでも会話、会話で広まっていく世界なんです。SNSより早く広まるし、LINEやfacebookなどとは違って友達、友達じゃないなど関係なく、いろんな人にあっという間に広がります。

――――口は禍のもとですね。

小林 そうですね。移住して1年間は話をする相手の背景に気を付けてお話しされることをおすすめします。

それと田舎の人たちは面と向かって注意や批判をすることはほとんどありません。なので、言われた時はよっぽどだと思ってください。後になって「こういうルートで耳に入ったのか」、「この人とこの人が繋がっていたのか」と思うことがよくあると思います。小さな世界なので、うんと気を付けるようにしましょう。そうすると田舎での生活は楽です。若い人はそれが嫌と思えば、他のところにすぐ移ればいいと思います。

――――うっかりトラブルを引き起こしてしまった場合はどうすればいいでしょうか?

小林 移住者の方で困ったときに相談できる人は役場の移住担当者だと思います。ただ、ここでお願いがあります。「いつまでも頼らないこと」、「友人と勘違いしないこと」。移住や定住のサポートを親身になってしてくれていると思いますが、出来るだけ早く自立してコミュニティに入れるよう、頑張ってください。1年間は様子見ながら、だけれどもなるべく早く一人立ちする。これも定住に向けた必要なステップです。でも困ったときは何年経っていても、躊躇せず頼って下さい。相談は早い方がいいです。

――――地域に新しい人が入ると、物珍しさでいろんな人が寄って来て親切にしてくれるというケースもあります。そういった時の対処方法はありますか?

小林 それ、難しいですね。親切できてくれる方も多くいらっしゃると思うんですが、中には見返りを求める方もいらっしゃるので、よっぽど注意が必要です。最初はわからないと思うので、移住のお世話をしてくれた方に「こんな方が来られました」ということをお話してはどうでしょうか?お世話してくれた方がよく思ってない人だった場合、悪くは言えないんですが、ただ良い人の場合はちゃんと教えてくれます。「あの人と仲良くしてたらいいよ」とか「良かったね」と言ってもらえたら、信用できると思います。その人について詳しく聞いて話しづらそうにしたり、「ん~」と考え込むような人は、もしかしたら距離を置いた方がいいのかもしれません。

地域の人間関係に慣れるためにも、町内会に入ることをおすすめします。町内会には町内会長さんや、自分の所属するエリアの班長さんがいます。そういう信頼できる方と繋がっておくことが大事ですよ。そういう方に「大根もらったんですけど、お返しどうしたらいいですかね?」と細かく相談されると、コミュニケーションで躓くことが少なくすんでいいと思います。

ただ、人間関係を躓くことがあっても仕方がないと思ってください。そういうことも含めて田舎暮らしですので、最初にお世話になった担当者の方とも連携をとりながら、地域に慣れていくといいと思います。

▲そばや玉子、野菜も大量にもらうことも日常茶飯事。(「四国の右下」暮らしFacebookページより)

移住アドバイザー小林陽子さんに聞く!地方移住の極意2021(前編)

コロナ禍の現在において、都市部との二地域居住や地方移住に対する関心が高まっているという話をよく耳にするようになりました。2022年3月14日の徳島新聞の一面では「徳島県の転出者から転入者を引いた「転出超過」が、2021年は新型コロナウイルス感染症が広まる前の19年から半減した」という記事が掲載され、都市部への人口流出が鈍化したと報じています。
コロナ前から地方移住に熱心に取り組んできた四国の右下エリアにとって、この地方回帰の流れは追い風となっているのか、移住対応にあたる移住コーディネーターや移住担当者の指導にあたる四国の右下移住アドバサーの小林陽子さんに、この一年を振り返って感じる、“移住の今”についてお聞きしました。※敬称略

オンラインでの移住相談は“どこでもドア”!相談者は積極的に利用して

小林 今年度を振り返ると、オンラインでの移住相談の重要性が更に高まってきたと思います。
ただ、オンラインでのやりとりは良さそうに見えて良くない部分もあると感じています。
現地に行かなくてもいいという点はいいのですが、移住相談を受ける側としては画面だけで、相談者の思いをくみ取ることはとても難しいですね。移住フェアなどで実際にお目にかかってお話すると、表情などから不安に思っていることなどを察することもできるし、色々な話をしながら聞き込むことが出来きるので、移住希望について把握しやすかったんですが、オンラインになると同じようにはいかないんですよね。オンラインでお話しした後、現地に来られてお会いしたときに「思ってた感じの人と違う」と印象が異なることもありました。
おそらくオンラインという慣れない環境で、移住希望者が行きたい場所や移住先でやりたいことを伝えるのは難しいのかなと思います。
なのでオンラインでは、移住希望者が自分の思いを「明確に担当者に伝えられるか」にかかっていると思うんです。自治体の担当者も移住対応に慣れている人ならいいんですが、オンラインは時間も限られているので、短時間でうまく聞き出してあげられるかがポイントですね。
移住相談を希望される人の中には、行き当たりばったりの方、インターネットに慣れていない方など色々いらっしゃると思いますけれども、回数を重ねれば必ず慣れますので、懲りずに何度でもオンラインの移住相談に参加して欲しいです。

オンラインのよさは“どこでもドア”。興味のあるあちこちの自治体に相談しに行けばいいと思います。電話でもメールでもなんでもいいので、気になった自治体があれば連絡を取ってみて下さい。

――――「どこかに移住したい」という“漠然移住”の人の割合いが結構多いようですが、移住の決め手になるようなアドバイスはありますか?

小林 移住に関する自治体の取り組みの良し悪しは、電話をすれば大体わかりますよ。窓口にかける初めての電話はとても重要だと思っています。「移住を考えているんですけど…」と問い合わせた時に、どういう話をしてくれるか。「親切に対応してくれている」と感じられるか、そこでまず判断されるといいと思います。若い人は電話で話すことに慣れてないかもしれませんが、現地に行けず、オンラインでのやり取りになる分、まず最初の感触を確かめる方法としては電話がおすすめです。

電話のやり取りをした後、情報交換など文字でのやり取りが必要になる場合はメール、さらに文字のやり取りだけでは伝わらない部分をZoomなどのオンライン相談を利用してお話するといった方法に進まれるのがいいと思います。

ここでもう一つ移住相談が上手くいくポイントをお知らせします。

オンラインで移住相談されている時には背景を入れないほうがいいですよ。ご自宅から繋いでいる場合、嫌でなければ部屋の様子も見せてもらえると助かります。それだけでも多くの情報を担当者が得ることが出来ます。例えば、「オシャレな時計を飾っているんですね」とか、「子供さん、いらっしゃるんですね」といった風に話が弾みやすいですよね。もちろん家を見られるのが嫌であれば、背景をつけてもらってもいいと思います。先ほどの話にも繋がりますが、オンライン上でも「どこまで自分を出せるか」ということを意識しながら、相談されるのがいいと思います。

▲小林さんの美波町での暮らしやご自宅での様子は、「四国の右下」暮らしのFacebookページで紹介しています。

――――自治体によっては相談より資料を見せながらの説明がメインというケースもあるようですが・・・。

小林 地域のPRのために、ついつい動画や風景写真を見せたがる担当者もいると思うんですが、Zoomを使いこなせる相談者であれば、ある程度はインターネットで調べていると思いますよ。せっかくオンラインで繋いでいるので、動画を見ていただくよりも実際に話をしてみてください。担当者も1対1でやり取りするのが難しいということであれば、移住コーディネーターやコンシェルジュに入ってもらって1対2でお話するとか、入れ替わりながらお話するなどでもいいと思います。

ただ、1つの画面に2人以上が入るのは相手がお話ししにくいので、おすすめしません。顔が半分しか入りきらなかったり、どちらの方が話されたか分かりにくいなど、スムーズな相談の妨げになることも。お互いオンラインに慣れて、自然に話せるようになることが移住の成功への第一歩です。