ある日、県庁のHPで募集が行われました。
―――徳島県では、移住者の受入れに関する優れた知識や技能を持ち、移住者と地域住民とのつなぎ役となる「とくしま移住コーディネーター」を養成するため、候補者研修会を開催します。
↑というわけで、満を持して県が移住コーディネーターの認定制度を開始!
期待の新人・地域おこし協力隊の村野くんが参加してきましたので、そのレポートをお届けします。
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平成29年9月15日(金)から2日間に渡り「とくしま移住コーディネーター候補者研修会」があわぎんホールで行われました。
1日目は徳島大学総合科学部の田口太郎准教授とふるさと回帰支援センターの嵩和雄副事務局長、加茂谷元気なまちづくり会の柳沢久美氏の3名が講師をつとめ、移住に関する総論、移住コーディネーターの役割について学びました。

嵩さんの話によると、ふるさと回帰支援センターの来訪者・問い合わせ数は2008年の約10倍の件数に。センター利用者は20~30代の割合が増え、以前にも増して若者の地方移住への関心が高まっている事が分かりました。
しかし実際のフェアやセミナーの来場者は中高年が目立ちます。
若者の移住への興味は着実に増えているので、フェアやセミナーに来てもらうためにどうするかが、課題だと思いました。
また、起業目的に移住を考える人も多いそうなので、地域のなりわいにも目を向け、継業を考えるのも1つの選択だと思いました。

人口減少をより身近に考えてもらえるよう「人口減少×デザイン」というサイトを紹介されました。
http://issueplusdesign.jp/jinkogen/

人口推移を視覚的に捉える事ができ、人口関連指標の操作により、対策効果を検証することもできるので、試しにやってみるとおもしろいと思います。
移住の実現には、空き家や仕事を斡旋するだけではなく、定住を見据え、地域のマイナス面も伝えることも大事だと思いました。そうでないとイメージとの差異から、出ていく事も少なくないからです。
そのため、お試し住宅や体験ツアーなどをもっと積極的に活用してもらうのがいいと思いました。

2日目は田口准教授と佐那河内村で移住支援を行う『宮前笑会』の岡本和幸会長とで、「移住者の受け入れ」、「移住コーディネーターの活動について」の2テーマでワークショップを行いました。

ある移住者のケースに対して、どう対応するか。個人で考え、班員に発表し共有していきました。

後者のテーマは移住コーディネーターの各方面への働きかけを班ごとに話し合い、発表しました。
移住コーディネーターによる現状の把握、日常的な情報発信・共有に加え、移住環境作りは大切です。

移住させて終わりではなく、移住後のケアも必要だと感じました。
アフターフォローとして移住者の話し相手になる事も定住に繋がると感じました。
この研修会を通して地方の現状を知り、より多くの移住者を迎えなければならないという意識が生まれました。

人口減少に対して、移住者を選んでいて間に合うのかという危機感も自治体によってはあると思います。
その為にも、地域自体も意識を持って周りにPRしていくべきであり、移住者を的確に見極める移住コーディネーターの存在も今後さらに必要になってくると感じました。
(地域おこし協力隊・村野)