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阿南での暮らしは『生きている』感じがする。SUPをきっかけに移住してきた二宮さん一家の物語
2024.09.17
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SUPが繋いだ縁で大阪から阿南市へ
SUPなどのマリンレジャーで人気の阿南市淡島海岸のすぐ近くにあるリゾート感あふれる白いお家で暮らす二宮さん一家。2024年に大阪から移住してきたばかりの3人家族です(父・行基さん、母・貴子さん、息子・石太郎くん)。少し前までは都会暮らしをしていた二宮さん一家ですが、石太郎くんの阿南高専への進学を機に阿南市に移住してきたといいます。
石太郎くん
「小学校3年生のときからロボットのプログラミングをやっていて。その経験があったので、中学を卒業して普通に高校に進学するより、工学系の勉強に興味があったので、高専に進学することにしたんです」
ただ、進学する高専の候補は阿南高専の他に2つあったのだそう。3つの高専の候補の中から最終的に阿南高専を選んだ理由は、石太郎くんが小学校3年生からやっているSUPから繋がった縁なのだと話します。
行基さん・貴子さん
「息子には昔から吃音症があって。吃音症って周りとの人間関係が上手くいかないことがあるみたいで、心配だったんですよね。普通、子どもって家と学校の2つのコミュニティしかないじゃないですか。だから、もし学校で周りの子に拒絶されると家しかなくなってしまうので、もうひとつの居場所を作ってあげた方がいいと思って、SUPを始めたんです。そうしたら、SUPを通じていろんな人とコミュニケーションを取るようになったんですよね。SUPの遠征で同世代の友だちもできるし、大人とも話すようになって、人との会話に自信が持てるようになったみたいで」
まさにSUPで人生が変わったと言える石太郎くんですが、そのSUPが縁で小学校5年生のときに初めて阿南市に来たそうです。
行基さん・石太郎くん
「2019年に阿南市椿町であったSUPイベントの手伝いに来たのが初めての阿南市訪問で。そこから、SUPの大会に出場するために毎年阿南市に来ていたんです。その縁で阿南市でSUPをしているいろんな人と知り合いになって、特に淡島海岸にある『GOGO SUP&CAFE』の人と仲良くなりました。その関係があったので進学先は阿南高専にして、家族で移住することにしたんです」
温かな人たちに囲まれた阿南市での暮らし
そうして始まった二宮さん一家の阿南市での新生活。淡島海岸にSUPボードを持って歩いて行けるほどに海から近い場所にある中古住宅を購入し、大阪時代とは大きく違う暮らしを楽しんでいます。淡島海岸にSUPの練習に行くと『GOGO SUP&CAFE』の人たちから『石ちゃん』と呼ばれ、すっかり人気者な様子の石太郎くん。こういった人の温かさも二宮さん一家が阿南市に魅力を感じた理由のひとつです。
そんな素晴らしい人と自然の環境の中、石太郎くんはSUPの練習だけでなくライフセービングの資格を取得したり色々なことにチャレンジしています。一方で、お母さんの貴子さんはまた別の楽しみ方で海の近くの暮らしを満喫しているようです。
貴子さん
「淡島海岸でやっている朝ヨガに通っています。すごく気持ち良くて楽しいですし、そこでまたいろんな人と出会うんですよね。みんな良い人ばかりで、自家菜園の果物をくれたり、山菜狩りに連れて行ってくれたりと、とても良い人付き合いができています。そういえば、阿南市に来てから知り合った人たちはみんな楽しくて優しい人ばかりですね」
SUP移住で新たに手に入れたもの
一方でお父さんの行基さんはというと、仕事の拠点は大阪に残しているため、平日は大阪、週末は阿南市という二拠点生活をしています。
行基さん
「大阪と阿南市を行ったり来たりする生活なので、忙しいのは忙しいのですが、すごく楽しいですよ。大阪でいるときとは違って、阿南市で暮らしていると『生きている感』があるというか。自然の中で、SUPの他にも釣りやサーフィンなど、やりたいことがいっぱいありすぎて、週2日だけでは全然足りないですね(笑)」
また、二宮さん一家にとって『大阪にあるものは全て阿南市にもある』のだそう。
行基さん・貴子さん
「都市部から家族で移住するなら、ある程度の便利さもいるし、子どもの教育環境も必要。そういう意味では阿南市は“ちょうどいい”んですよね。私たちが大阪で休日に行っていたお店とかは実は阿南市にもあるし、ネット通販で物はすぐに届くし、ネットで映画も観れるし。私たちにとって、大阪にあって阿南市に無いものは無いんですよ。むしろ、阿南市にはきれいな海があったりと、大阪には無いものがあります」
二宮さん一家が大阪から阿南市に移住して手に入れた“これまでに無かったもの”。それは、SUPが繋いだ人の縁と、暮らしの充実感です。新生活はまだ始まったばかりですが、家族3人全員が希望に満ちた表情をしています。