阿南市長 表原立磨さん 四国の右下インタビュー

経験から気づかされた
大都市に無くて阿南市にあるもの

平成の大合併で那賀川町と羽ノ浦町を編入して、約279㎢という県内市町村でも屈指の広大な面積を有する阿南市。那賀川と桑野川が市内を貫流し、風光明媚な海の風景とそこで獲れる豊かな海の幸に加え、農林水産業や工業も盛んな街です。

阿南市長の表原さんは自らの職についてこう考えています。

「市長という仕事は街の代表ということですが、あくまで職業のひとつだと思っています。ただし4年に一度行われる選挙に出馬して、そこで市民の皆さんから信任を受けるというプロセスを経ないとなることのできない大変な職業。その仕事をさせていただいていることには、とても感謝と誇りを持っています」。

自身も過去に16年ほど徳島を離れ、若者が憧れる大阪や東京などで暮らした経験があるという表原市長。大都市に実際住んでみると、そこに“無いもの”が実は阿南市には“ある”ということを、帰ってきてから気づいたそうです。

満員電車に揺られ仕事や時間に追われていた都会での暮らしから離れ、阿南市に帰ってくると生まれたのは街の中で様々なことを生業としている人たちに会う時間。自らプランニングをして、自分がどういう時間を過ごし、どういう価値を社会に対して生み出していくのかということを考えながら前に進むことが、やりがいや生きがいにつながっていくと思うようになりました。

「いったん外に出ても、一周回って帰ってきて、改めて自分が生まれた街の魅力に気づいてほしい」。

魅力ある街づくりのため自分に何ができるかを考えたときに政治の壁にぶつかり、自分の叶えたい夢に到達するため政治の世界に飛び込んだという表原市長。

「例えば人生が旅だとして、自分のリュックの中に入れられるものは限られている。重さや大きさが限られている中で、新たに大きなものを持とうとしたとき、今までの何かを捨てなければならない。それが社会的な立場とか、それまで築き上げてきたすごく大きなものかもしれないけど、後悔するくらいなら今自分が一番本当に抱えたいもの、自分のリュックに宝として入れたいものを、手を伸ばしてチャレンジしていこうと決めました。一歩前に踏み出したことで、結果として僕は今ここに立たせていただいている気がします」。

暮らしのなかで“自分たちの生まれた街をどうにかしていこう”という主体性を持った一人一人のプレイヤーがどんどん増えていけば、阿南市はもっと面白くなると考えていますと話してくださいました。