平成30年1月23日(火)、24日(水)に、徳島JA会館にて「四国の地域おこし協力隊交流勉強会」が開催されました。
四国で活躍する地域おこし協力隊は現在323名。そのうちの約100名と行政担当者が参加しました。
1日目は「地域おこし協力隊及び集落支援員に期待される役割」と題して徳島大学の田口太郎准教授の講演。徳島県内の協力隊は田口先生の話はこれまでにも何度か聞く機会があったので、おさらい的な意味で協力隊に求められる能力について、まとめておきます。
・自分の考えを持ちつつも、押し付けない→やりたい事と地域の声も取り入れる
・怒られても、折れない→100点満点はあり得ないので、どこか飄々としていた方が良い
・敵を味方にする→文句を言う人は、興味があるという事なので潜在的な協力者になり得る
・地元の人に「居場所」と「出番」を提供→成功体験の共有により主体性が出る
・したたかな戦略を持つ→自分なりに地域を俯瞰して戦略を練る
地域おこしや地域づくりをするうえで、ある程度のゆるさや柔軟さ、余裕を持って活動して地域全体を客観的に見る目をもつといいと感じました。
講演の後、「活動地域を越えた隊員同士の協力・連携について」というテーマで、つるぎ町の協力隊の榮さんと三好市の協力隊大塚さんと田口准教授によるトークセッションが行われました。
榮さんと大塚さんは西阿波(つるぎ町、美馬市、三好市、東みよし町)全域に残る傾斜地農業を農業遺産として未来へつなげていこうと、紹介映像の制作など行政と連携しながら活動しています。
榮さんは協力隊になった当初、地元の人に「家をどうにかしてくれ」と言われて、地域に人の集まる場所を作ろうと製材も終え、これから…というときに、すべてを白紙撤回された苦い経験をしています。
原因は、地元の人たちとのコミュニケーション不足で、良かれと思ってやっていたことや、伝えたつもり、話したつもりが、全部「つもり」で相手の理解が得られず、集落を出禁になってしまったとのこと。
そんな時、大塚さんと出会い、西阿波のツアーガイドを中心にした「AWA-RE(あわれ)」を4月に起業する予定だそうです。
2日目は、「地域の課題解決について」、「地域起業家育成研修」の2つのテーマに別れて分科会が行われました。
こうした交流会は四国四県が持ち回りで幹事を務め、例年であれば7月頃に行われているんですが、今年度は徳島でも珍しく寒い日の開催でした。そんな中、他県からたくさんの協力隊が参加し、交流できたことは四国全体の活力UPに繋がったと思います。
参加した皆さん、おつかれさまでした!