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日本のお山に帰りたい~岩本さんが加茂谷で協力隊になるまでの話⑤~

この話は、阿南市加茂谷の地域おこし協力隊・岩本昌子さんが、なぜ、徳島に来たのかを本人が綴ったエッセイです。

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第五回 四国にしよう、歩き遍路にしよう。

 

普通に歩いて一周すると一般男性でだいたい50日。
ルートも決まっており、しっかりとした地図もある。
山の中の道もあると同時に里や街の中を歩く部分も多い。
つまり、いざという場合は逃げ場がある。
なにより、88も寺が有るので、目標をもって歩くことができる。ルート上に宿泊場所も十分にあり、なにより他にも沢山の「歩き旅をしている人達」が道をうろうろしている。

四国にしよう、歩き遍路にしよう。

何の事はない、四国遍路をすると決めたのはまったく信仰心でも、願掛けでも、自省目的でも己への挑戦でもなく、「長い距離があって、一番気軽にやれて、便利で安全そう」という理由でしかなかったのだ。

 

ただ、遍路をすると決めたからには、お参りや納経はきっちりやろうかと思い、装束も揃えた。
これは「コスプレは完璧であればあるほどカッコイイ」という理由からだったが、後に全身バッチり遍路装束に固めていることの実質的な効用が明らかになっていくのだった。

そして、米国にいる間に写経も数十枚溜め込み、長年住み慣れたアパートを空にして引き払い、早朝の空港から飛び立ち、米国と約10年間の異国暮らしに別れを告げた。

オバマ大統領はあと1年の任期、米国人の多くが、少なくともワシントン市の若者たちは、次の大統領は史上初の女性大統領だと信じて疑っていなかった。経済不況は過去のものになり、大学生卒業間近の友だち達は次々と華々しい就職先を手に入れていた。

ただ、経済新聞記者としてスタートした時からのゼロ金利は、「金利引き上げ」のニュースでもって退職できるとの予想を裏切り、結局ずっとゼロ金利だった。

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